不動産融資

三菱UFJフィナンシャル・グループはドイツ銀行から米国の不動産融資事業を買収する。子会社の米中堅銀行ユニオンバンクを通じて商業用不動産向け貸出資産を買い取り、営業部隊も引き継ぐ。取得総額は約37億ドル(3600億円)。米では不動産市場の回復が鮮明で、優良な貸出資産を増やして海外事業を拡大する。

買収するのはドイツ銀が米で手掛ける不動産融資事業。オフィスビルなどの開発案件に融資して返済原資を賃料に限定するもので、ノンリコース(非遡及型)融資と呼ばれる。貸出先はニューヨークやシカゴのオフィスが中心だ。買収によってユニオンバンクの貸出資産は7%増え、同分野で全米トップ10に入る。
三菱UFJは海外収益の6割を米州が占め、3メガ銀の中で唯一、米地銀を傘下に持つ。優良資産の獲得で規模を拡大し、米州の税引き前の粗利益を3割伸ばす。
ユニオンバンクはカリフォルニア州が地盤で、預金量で全米20位の中堅銀。融資は住宅ローンと法人向けが7割以上で、商業不動産の割合は業界平均より低い。資産を積み増して加州以外での事業拡大や大手不動産会社との関係を強化する。
米の不動産市況は2008年のリーマン・ショック後の落ち込みから回復。指標となるS&Pケース・シラー住宅価格指数は12年に上昇に転じ、今年1月まで8カ月連続で上昇した。三菱UFJが買い取る融資案件は不動産バブルがはじけた後に組成したものが多く、優良物件とみている。
ドイツ銀は子会社で展開する米の不動産融資事業から撤退する。ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)の不正操作などが取り沙汰されており、本業の立て直しを急ぐ。日本経済新聞

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